大学受験時「賭けに出た話」
名古屋大学を受験した時の、
私の「賭け」に出たエピソードを紹介します
これは、二次試験[筆記]の物理・化学のテストの時の話です。
理系の試験というのは、
必ず
「1問目の答えを2問目に利用する」
「2問目の答えを3問目に用いる」
「3問目の答えを参考にグラフを書く」……
といった、いわば
「どこかで答えを間違えるとその後の問題が全滅する」系
の問題が出題されます。
私はもともと英語の点数が安定せず、名大は数学が難解なので、英語・数学を危険視していました。
逆に、もともと物理・化学は割と得意で、自分では得点源だと思っていました。
そして挑んだ受験本番。
そこで事件は起きました。
得意の物理を早々と解き終わって、
化学に入り、
ある大問に進むと、、、
一問目の答えが何度計算しても0しか考えられず、これを使うと二問目も0になってしまう。。
無論そのあとの問題へも進めません。
明らかに答えには違和感があるのですが、何度計算しても、熟考しても、どこが間違っているのかわからない。。
私はどこかでつまづくと気持ちの切り替えができず、後々まで引きずる悪い癖があって、その大問のことが頭をよぎって次の大問になかなか集中できませんでした。
得点源だと思っていた化学でこの様だと、もうほぼ望みは無いのではないか、と恐怖で手は震えるわ、手汗は止めどなく流れるわ、の半泣き状態で残りの問題を解ききりました。
それでも過去の模試などの結果から判断して、その時の化学はとてもじゃないが合格点には達していない。。
大問1つ分ほぼ解いていない上に、最後まで解けない大問もありましたから、模試の時にはあり得なかった、
「解ききって時間が余る」
という事態になりました。
私は一問解くごとに見直しをして進めるタイプなので、解ききった後見直さなくてもイージーミスはほぼない自信があった。。
そこで、残った時間をどうするか……
「今知っている専門知識をひけらかそう!!
大学に入ったら取り組みたいことを論述し
よう!!」
と思い立ちました。
そこからは残りの時間を
「ゼーベック効果」など知っている専門知識を箇条書きにし、
余白に、「大学に合格したら何に取り組むつもりか」を小論文形式で書く
ことに費やしました。
(もともと文系クラスで文系科目が得意だっただけに、小論文を書くのはさほど苦ではありませんでした。)
もちろんこんな程度で点数が貰えるとは思っていませんでしたし、
「同じ点数の人がいたときに役立つように」
くらいにしか考えていない悪あがきでした。
当然受験に失敗したと思った私はその日から
後期日程で受験する大学の対策をしていました。
私は下に兄弟がいるので、
親から
「私立の大学には行かせられない」ときつく言われていました。
まさに、背水の陣の様な状況。
しかし、ダメ元で結果を見てみると、
あの悪あがきが功を奏したのか無駄だったのかはわかりませんが、、
合格通知がありました!!
人の受験番号じゃないかと何度も確認したものです。
得点開示を見てないのでわかりませんが、
ひょっとすると、センター試験の高得点枠で受かったのかもしれません。。。
先にお話しした通り、文系科目が得意だった私は、センター試験の
国語が193、地理が93、英語は平均程
理系科目も
数学9割以上、物理9割以上、化学9割弱
といったそこそこの成績だったので、
文系科目はあまり圧縮されない名古屋大学の試験には都合がよく、
《センター試験枠》
[センター試験の高得点上位5名?程は二次試験の点数に関係なく合格、という枠を聞いたことがあります。]
で合格した可能性もあります。
その場合は、あの悪あがきは全くの無駄だったことになりますが。。。